知っているだろうか「山と道」を。知っているだろうか「Only Hood(オンリーフード)」を。
フード”だけ”という強烈なコンセプトのもと生まれた「山と道」のOnly Hood(オンリーフード)。出た当初からその個性的なビジュアルと、登山に起こりがちなフード渋滞を解決できる方法としてかなり注目を集めたギアだ。
そんなぼくもOnly Hood(オンリーフード)から目が離せなくなっていて、再販された時には絶対買ってやろうと息巻いていた。やっと手に入れたので早速稜線に出てみたのでレビュー。
結論から言う。コレ、結構いいぞ。
「山と道」のクセつよギア「Only Hood(オンリーフード)」について
登山におけるフードの有用性はみんな気づいている通り。
稜線に出た途端風が冷たくなったり、太陽が急に近づいて来たような気がしたり。地上と比べると山の上は本当に環境が過酷。そんな時にはレイヤードでウィンドシェルを羽織ったり、帽子を被ったり色々するわけなのだけれど、このとき「フードがあって良かった〜」という経験はした人多いと思う。
そんな時ふと思った。
「あれ?フードだけあればいいんじゃね?」
そんなこんなで生まれたのが今回紹介する「Only Hood(オンリーフード)」
デザインについて
見てもらえれば分かる通り本当にフード”だけ”。
使い方なんて説明するまでもなく、ただスポッと被ってしまえばそれで良い。
直感的にわかりやすいデザイン
「Only Hood(オンリーフード)」のデザインはその奇抜なコンセプトにしては手に取った瞬間からわかるような秀逸なデザインでまとまっている。
機能もシンプルになっており、ガバッと被るだけというのも潔い。
被るだけと言うアクションの中でもわかりやすいように被り口にはアクセントカラーが使われていて初めて手に取った瞬間から使い方が分かるデザイン。
フードを持ち歩くという新しい考え方に、機能を極限まで切り詰めた究極のULフードなのだけれど、その分使える場面はかなり限定的なギアになる。ただもちろん、邪魔になる程の大きさでないことも嬉しい。
そして誰がなんと言おうとこれはダサい
はっきり言って「Only Hood(オンリーフード)」の外観はダサい。
田舎のおばあちゃんが畑で手拭いかぶっているみたいでめちゃくちゃにダサい。カラーも絶妙に使いづらいものばかりで、どれだけ登山ウェアをコーディネートしても「Only Hood(オンリーフード)」をかぶるだけでめちゃくちゃ田舎くさいというか芋臭いというか、とにかく垢抜けないなんともイナタイ雰囲気がでてしまう。
だが、それが良い。
徹底した実利主義の「山と道」だからこそ「山でカッコばかり気にしてんじゃねーよ」という気概が感じられるような外観に、一周回ってダサいがカッコいいみたいな、一時期ファッションで流行ったギークやダッドに通ずるダサさをコントロールするカッコ良さをひしひしと感じるのだ。
実際に使ってみて
まあ外観はアレなのだけれど、実際に使ってみると気づくことが色々あった。
今回はその感想をつらつらと書いていこうと思う。
良くも悪くも口元まで覆える
オンリーフードはその独特の形状ゆえ比較になるものがないけれど、実際に使ってみると口元まで覆えるデザインはかなり尖っていると思う。
「フードだけ」というコンセプトなのにレインウェアのように口元まで覆えるデザインなのは良くも悪くもメリット・デメリットが混在している
まずは口元まで覆えるので防風性がとても優れていること。
風が吹き付ける稜線沿いはかなり乾燥しがち。特に唇なんて気づいたらカサカサなんてこともあるけれど、このオンリーフードを被ればへっちゃら。
ただ防風性がとても優れいていることは裏を返すとそこそこ暑いということにもなる。
特に首元。通気性が良いのは確かに感じるのだれど、熱がこもる感じがしてやや不快。オンリーフードはジップが付いていないので開け閉めすることもできないので被ってしまうと必然的に首元がしっかり覆われてしまう。
結構寒いって時にはとても有用かもしれないけれど、ウィンドシェルを着るかどうか迷うレベルの暑さだと「Only Hood(オンリーフード)」はかえって暑いかもしれない。
肌触りが結構良い
「Only Hood(オンリーフード)」に使われている素材のShadow Rip(シャドウリップ)は従来のリップストップ生地と比べて表面がフラットになっておりとても肌触りが良い。
頭部は身体と比べても敏感な感覚器が集約されていて結構デリケートな部分になるわけだけれどそれでも全然気にならないくらいに肌触りが良い。
肌触りはサラサラとした感じで、汗をかいても肌に張り付くような感覚は皆無。まさにフードを着けているのを忘れてしまいそうになる。
あまりにも軽量で着けていることが気にならない
「Only Hood(オンリーフード)」は驚きの24g。
これだけ軽いと風に煽られてバタついたとしても頬や耳に擦れたところで全く気にならない。
レインウェアのようにしっかりした生地のフードだと結構衝撃というか、「あーバタバタしてるな」という感覚があるが、「Only Hood(オンリーフード)」の場合だとそういうのが全然ない。
それに単純に軽いので着けていても重さを感じることがなく快適。
速乾性や通気性が優れている
夏の稜線沿い、心地よく歩いているとふと寒く感じることがある。
こういうとき、ウィンドウシェルだと暑いし、帽子だと寒いしで格好にひどく悩むことがあるけれど、そんな時の最適解がこの「Only Hood(オンリーフード)」なのだろう。
風の強い稜線沿いで「Only Hood(オンリーフード)」を被ると顔や首が寒くないし、今まで登ってきて火照っている身体は吹き抜ける風に当たり心地よい。
夏の稜線沿いなんて「Only Hood(オンリーフード)」があればめちゃくちゃ快適に過ごせると思う。
コンパクトにまとまって荷物にならない
片手に収まるこのサイズ感。
適当なポケットに突っ込んでしまっても全然邪魔にもならないし、何より24gの軽量なので荷物が重くなることもない。
ぼくはMINI2のメッシュポケットにこれをいつも入れていて、稜線に出た時とか、頂上でランチを準備している間や食べ終わった後ゆっくりするときに着けている。
食べる時はやっぱり邪魔なので外しているけれど 笑
サイズ調節も片手でできる
顎もとのコードでフード口を絞ることができてサイズ調整もやすやす。絞ると鼻元まで覆えたりもするのでちょうど良いサイズ感を探すのもいいかもしれない。
ただこのストレッチコード、被っている間ずっと視界に入ってくるのでちょっと鬱陶しい。
ピロピロピロピロしているので気になる人は絞らずにラフに使うのが良いと思う。
これどっちかというと帽子吹き飛ばされるの防止フード
この間、伊豆山稜線歩道にハイキングに行ってきた。
ここはとにかく風が強いことで有名で、多くの登山客は顎ひもをしっかり絞った帽子を被っていた。その時ぼくはというとキャップを被っていたので顎ひもなんて存在しない。
そんな時「Only Hood(オンリーフード)」を被るといくら強い風が吹いてもキャップが吹き飛ばされることがなかった!
もしかしてこの使い方が一番しっくりくるのでは……?
かなりピーキーなギアだけれど、稜線歩きには持っていこう
軽量の独立フード「Only Hood(オンリーフード)」。
使う場面はかなり絞られるとは思うけれど、もし山行の中に稜線歩きがあるのであれば持って行って損はないと思うギアだった。
ただ使う場面はかなり限られるピーキーなギアだけれど、その分条件に合致した時の快適さは計り知れない使い心地。しかも噂によるとUPF30以上あり、日焼け対策にも一役買ってくれている。
まさに稜線沿いには外せないピーキーながらも必携の相棒になること間違いなし。
- 24gとめちゃくちゃ軽い
- 日焼け対策にもなる
- 小さくまとまり荷物にならない
- 風が吹いても帽子が飛ばされない
- 首元に熱がこもりやすい
- ストレッチコードが視界に入ってちょっと鬱陶しい
ぼくは手放せないアイテムになりました!
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